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【図解】エントロピーの世界 鈴木誠治著 朝日新聞出版 [物理・化学]




見やすく読みやすくたいへん理解しやすい

高校の物理の授業で習った覚えはあります。とはいえ、中身はまったく忘却の彼方、夢のような遠い過去の記憶になってしまいました。その「エントロピー」を、眼前に呼び起こし絵解きしてもらえます。見開き2ページに一つのトピックでたいへん分かりやすく解説されてまいります。数式もでてまいりますが、指数も対数もおさらいしてくれます。科学用語として「エントロピー」を理解するだけでなく(それだけでもたいへんなことですが)、わたしたちの生活との関係もしめされます。基礎の基礎といった内容ですが、その土台を知り(思い出し)得ただけでもたいへんな収穫に思います。財産になると思います。

以下『はじめに』から抜粋してみます。// (前略)多くの理系大学生がつまずく内容を、一般の読者さんに伝えることが果たして可能なのかと躊躇しましたが、こんな混沌とした時代だからこそエントロピーを多くの人に知ってもらうべきと考えて書くことに決めました。 / エントロピーとは、ズバリ、乱雑さの度合いであり、時間とともに増大するという法則があります。この原理は自然現象に潜む普遍的な性質であり、知れば知るほどとても面白い概念です。/ エントロピーの考え方を知ると、日常生活で起こっているあらゆる現象の見方が変わると思います。人生が変わるといっても過言ではないでしょう。/ 現代において、地球温暖化をはじめとする環境問題は避けて通れない課題となっています。筆者は環境問題がエントロピー増大の法則抜きに語ることはできないと考えています。環境問題はエントロピー問題なのです。/ 例えば、ペットボトルをはじめとするリサイクルは、本当に環境にとってよい行ないなのでしょうか? (後略)

見やすく読みやすい本でもあります。

2022年2月7日にレビュー

(以下は、当該書籍中紹介されている映画・書籍)


TENET テネット [Blu-ray]

TENET テネット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2021/08/18
  • メディア: Blu-ray



ラスベガスをぶっつぶせ [DVD]

ラスベガスをぶっつぶせ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2011/02/23
  • メディア: DVD



テクノロジストの条件

テクノロジストの条件

  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2005/07/29
  • メディア: 単行本



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世界は関係でできている 美しくも過激な量子論 [物理・化学]


世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2021/10/29
  • メディア: Kindle版


凄い人のあたまの中を覗いたような

本書は「ホーキングの再来」と呼ばれるカルロ・ロヴェッリ氏の「現在のわたしの到達点が示されている」という。そんなの難しいに決まっている。そう思って読み始めた。人間という存在は、なんであれ自分の知りえたものごとを関係づけてまとめたくなる動物のようである。それでも、レーニンや龍樹の登場には驚く。最高の知性のあたまの中はビックリ箱のようなものになっている。その箱の中身の関係をきちんとつなぎ留めて初めて読者は「理解した」ということになるのだろう。評者は、ただビックリしただけである。それでも、その関係をたどることには意味があるはずである。再度、挑戦したい。

2022年1月25日にレビュー

ホーキング、最後に語る 多宇宙をめぐる博士のメッセージ (早川書房)

ホーキング、最後に語る 多宇宙をめぐる博士のメッセージ (早川書房)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2018/07/31
  • メディア: Kindle版



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「共時性 シンクロニシティーの量子力学 / 量子のもつれが集合的無意識と超常現象の謎を解く」ムー2023年7月号 [物理・化学]


ムー2023年7月号[雑誌]

ムー2023年7月号[雑誌]

  • 出版社/メーカー: ワン・パブリッシング
  • 発売日: 2023/06/09
  • メディア: Kindle版



総力特集にはいつも感心している。文章、イラストレーションともに素晴らしい。こどもの頃(60年近く前)の少年漫画の冒頭をかざった科学特集にはワクワクしたものだが、同様の思いをしている。しかも、難解と思える内容もかみ砕いた説明がなされて分かりやすいし、さらに興味を抱くよう助けられるので『講談社ブルーバックス』あたりにテレポテーションするよう促される(笑)。

ちなみに、今回の総力特集は「共時性 シンクロニシティーの量子力学 / 量子のもつれが集合的無意識と超常現象の謎を解く」。

記事リード部には次のようにある。「宇宙を動かす根本原因はどこにあるのか?あるいは、物質の根源とは何なのか? そんな人類の疑問は今、量子力学として結実し、最強のコンピューターさえ生み出すに至った。 いや、それだけではない。それは最新の科学とユング心理学の出会いを招き、新たなる時代の扉を開こうとしているのだ!」

記事の冒頭で、昨(2022)年ノーベル物理学賞を受賞した3人の学者が紹介される。「量子のもつれ」が本当に存在することを実験で証明したことが(簡単にいうなら)その受賞理由だそうである。「量子もつれ」と「シンクロニシティー」は似た様相を示す。同様の現象が時空間を隔てて同時に生起する。評者は本特集で初めてユングのいう共時性・シンクロニシティーを裏付けるものとして量子力学の理論が考慮されて “いた” という事実を知ることができた。それはユングと(1945年ノーベル物理学賞受賞者)ヴォルフガング・パウリとの出会いが関係している。今から90年以前に超ビッグネームの思わぬ(「巡り合わせ」としか言いようがないような)出会いがあって、マクロとミクロの物質世界だけでなく精神世界も含めた調和が論じられて “いた” と考えるだけでも評者にとってはワクワクものである。その出会い自体がシンクロニシティーに思える。本特集では、シンクロニシティーと量子のもつれについての大まかな理解とその今後の発展について示唆されている。そのこともまたワクワクものである。

本特集において安易に結論づけられてはいないものの「宇宙を動かす根本原因」とは神様のことを指すとしか評者には思えないのだが、いかがなものだろう・・

量子テレポーテーションを成功させた古澤明
https://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001046



量子もつれとは何か―「不確定性原理」と複数の量子を扱う量子力学 (ブルーバックス)

量子もつれとは何か―「不確定性原理」と複数の量子を扱う量子力学 (ブルーバックス)

  • 作者: 古澤 明
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/02/22
  • メディア: 新書



自然現象と心の構造―非因果的連関の原理

自然現象と心の構造―非因果的連関の原理

  • 出版社/メーカー: 海鳴社
  • 発売日: 1976/01/01
  • メディア: 単行本



舊新約聖書―文語訳クロス装ハードカバー JL63

舊新約聖書―文語訳クロス装ハードカバー JL63

  • 作者: 日本聖書協会
  • 出版社/メーカー: 日本聖書協会
  • 発売日: 1993/11/01
  • メディア: 大型本



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『物理学は歴史をどう変えてきたか』 アン・ルーニー著 東京書籍 [物理・化学]


物理学は歴史をどう変えてきたか:古代ギリシャの自然哲学から暗黒物質の謎まで

物理学は歴史をどう変えてきたか:古代ギリシャの自然哲学から暗黒物質の謎まで

  • 作者: アン ルーニー
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2015/08/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



これが物理の教科書であれば・・・

たいへん読みやすい本です。そして、わかりやすい。著者は「児童書作家の会」にも参加する二児の母ということです。そのことも関係しているのでしょうか・・・。図版、写真、コラム等もたいへん充実していて、それらの無いページがナイくらいに配置されています。ですから、理数系を苦手とする方も、単なる「読み物」として十分に楽しむことができると思います。数式も出てはまいりますが、こちらは図版に比べるとほとんどナイと言っていいほどありません。いくつかある数式の一つは、次のような紹介の仕方で出ています。〈アリストテレスの発見は、アルキメデスが約1世紀後に証明する「てこの法則」の先駆となった(もっとも、法則自体はアルキメデスが確認する前からよく知られていたのだろう)。//現代では、この証明は、秤の一方の側の(分銅の重さ)×(支点からの距離)が、もう一方の側の(分銅の重さ)×(支点からの距離)と等しいという形で表される。式にするとこうなる。 WD=wd アルキメデスはこれを比の視点から表現した。おそらく、重さと距離という、種類の違う尺度の掛け算は受け入れ難かったのだろう。比で表すと、てこの法則は次のようになる。 W:d=wD 〉という具合です。ずっと読みすすむにつれ、物の理(ことわり)を探求する過程で、「ムカシは、こんなバカなことを信じていたんだ」という発見が多々あります。驚きをおぼえます。そしてまた、そのバカなことが新発見で訂正されて・いく(きた)様子を知ることができます。その探求の過程は、最近の弦理論やM理論にも及びます。当該書籍をとおして、物の理(ことわり)に関する最新情報も、後には訂正され「書き直される」可能性のあるものと見なすことが“自然に”できるようになるように思われます。ものごと全体をそのような余裕をもって見ることができるようになるというのは、一つの知的財産と言っていいように思います。この本が物理の教科書で、古来今日までの歴史をたどる仕方で、実験をしつつ、物の理(ことわり)を、学び考える授業ができたなら、そぞかしケッコウなことであるように思うのですが・・・。

2015年11月7日レビュー



数学は歴史をどう変えてきたか: ピラミッド建設から無限の探求へ

数学は歴史をどう変えてきたか: ピラミッド建設から無限の探求へ

  • 作者: アン ルーニー
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2013/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



医学は歴史をどう変えてきたか:古代の癒やしから近代医学の奇跡まで

医学は歴史をどう変えてきたか:古代の癒やしから近代医学の奇跡まで

  • 作者: アン ルーニー
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2014/08/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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「文系のためのめっちゃやさしい 次元」監修 浅井祥仁 (ニュートンプレス) [物理・化学]


東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい 次元

東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい 次元

  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2022/11/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



「4次元空間」など言うところの「次元」について教示する本。対話形式で基礎の基礎から進められる。2色刷りで行間が適度に開けられ読みやすい。「知識ゼロから読める超入門書」とあるとおりの本。寝転がりながら寝落ちせずに読める。あらたな発見、視点をもてること必定。数学”的”哲学”的”な話の好きな方垂涎の書。(以下、「時間」について記された部分を引用)

「時間」は、古代よりさまざまな議論が続けられてきました。時間とは何かについて最初に考えたのは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスだと言われています。アリストテレスは、著書『自然学』で、「時間 とは”運動”の前後における数である。時間 は運動を記述する道具にすぎない」と論じました。

ここでいう運動とは物事の変化のことです。つまりアリストテレスは、「時間 は運動や変化が起きてはじめて認識できるもので、運動や変化がなければ 時間 は存在しない」と考えたのです。

(それに対して・・) ニュートンは1687年に、‥『プリンキピア』を刊行しました。(略)この『プリンキピア』の中で、時間 について「物体などの運動の有無に関係なく、この宇宙では一様に 時間 が流れている」と提唱したのです。そして、この考えにもとづく時間を 絶対時間 と呼びました。
p135,6

「数学を理解するということ」深谷賢治
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2010-09-24-1

はじめも終わりも無い?
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2006-09-12

数学者の視点 (岩波科学ライブラリー)

数学者の視点 (岩波科学ライブラリー)

  • 作者: 深谷 賢治
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2015/01/22
  • メディア: Kindle版



舊新約聖書―文語訳クロス装ハードカバー JL63

舊新約聖書―文語訳クロス装ハードカバー JL63

  • 作者: 日本聖書協会
  • 出版社/メーカー: 日本聖書協会
  • 発売日: 1993/11/01
  • メディア: 大型本



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「世界の見方が変わる元素の話」ティム・ジェイムズ著・ 伊藤伸子訳 草思社 [物理・化学]


世界の見方が変わる元素の話

世界の見方が変わる元素の話

  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2022/08/02
  • メディア: 単行本



「元素の話」とタイトルにある。「化け学の本で、個々の元素について詳しく示されているのであろう。どんなものか・・」と手にした。なによりも「世界の見方が変わる」に惹かれるところがあった。

読んでいてしばらくしてから、この本は元素周期表の成り立ち(どのように成立していったか)を示していることに気付いた。原題をみると、果たしてソウデアル。 How the Periodic Table ~となっている。 以下、ソレらしいところを抜粋してみる。

〈人間は数千年前から、化学物質をそれぞれの性質に従って分類しようとしてきた。/ このように、さまざまな考えが錯綜していたが、紀元前5世紀にエンペドクレスという名の人物が先人たちの考えを整理した。/ 驚くほど単純なこの表のおかげで、すべてが丸く収まった。/ 現在でも、水、火、土、空気を根源物質と考える人がいるが、まったく間違いだ。この四つが選ばれたのは、科学的根拠があったからではなく、平和を維持する駆け引きのためだった。とはいえ、まやかしに惹かれる人は一定数いるものだ。それがわかりやすい話であればあるほど、残念ながら、まやかしの類の人気は衰えない。 // 空気は窒素と酸素の混合物であり、水は水素と酸素の化合物であることをアントワーヌ・ラボアジェが発見すると、科学者たちはエンペドクレスの四元素の概念に見切りをつけ・・・/ もちろん他にも独自の方法で元素をグループ分けした化学者がいる。/ ヨハン・デーベライナー / ジョン・ニューランズ / 科学に対するメンデレエーフの最大の貢献は、実際に成り立つ周期表を世界で初めて考えだしたことにある。 / 1932年になると、元素が原子でできていて、その原子は陽子と中性子と電子から成り立っていることがわかった。だが、どの原子も同じ3種類の粒子からできているのに、これほどまでに異なる元素があるのはなぜだろうか? / ついに答えが出たのは、現代科学で最も重要な理論のひとつを物理学者が発見したときだった。その理論によって周期表の最終的な形が決まった。その理論とは、量子力学である〉。

著者は高校教師でユーチューバーでもあるという。たとえ話や元素発見にいたった逸話も多く示される。全体にユーモアが感じられ、かといってふざけ過ぎることもない。おかげで、お堅い化学の本を読み通すことができた。分かったような気にさせてもらっただけでも感謝である。

全体を通読して、「世界の見方が変わ」ったか?と問われれるなら、「変わった」と言っていいように思う。少なくとも周期表というものの見方を教えられた。それは世界を(自分の思いのなかで)再編する用意ができたということである。


Elemental: How the Periodic Table Can Now Explain (Nearly) Everything

Elemental: How the Periodic Table Can Now Explain (Nearly) Everything

  • 作者: James, Tim
  • 出版社/メーカー: Harry N. Abrams
  • 発売日: 2020/03/10
  • メディア: ペーパーバック



元素と周期表 改訂第2版 (ニュートン別冊)

元素と周期表 改訂第2版 (ニュートン別冊)

  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2020/10/15
  • メディア: ムック



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「化学の歴史」が一冊でまるごとわかる // 齋藤 勝裕著 ベレ出版 [物理・化学]


「化学の歴史」が一冊でまるごとわかる

「化学の歴史」が一冊でまるごとわかる

  • 作者: 齋藤 勝裕
  • 出版社/メーカー: ベレ出版
  • 発売日: 2022/03/14
  • メディア: 単行本



表紙には、本書タイトルの〈「化学の歴史」が一冊でまるごとわかる〉とともに〈全体像が見える「超」入門〉〈大人が教養を楽しめる〉とあります。そのようなうたい文句ながら、いざ読み始めるとむずかしく何回読んでも分からない「入門書」も、ままあります。しかし本書は、文字通り、うたい文句どおりに一冊「まるごと」楽しく読むことができました。日本神話のヤマタノオロチなど、オモシロイ話題が豊富です。たとえ・イラストの助けもあり、教科書的に記述されたなら、とても歯が立たないであろう「量子化学」に関する説明も、難しさをさほど感じることなく通読(理解できたかというと怪しいですが、これは評者の理解力の問題。それでも、繰り返し読めば分かりそうです。)することができました。途中投げ出さずに読むことができただけでも、評者としてはヨシとしたいところです。思想史などのテキストでも触れられ、なんとなくぼんやり学んできた(たとえば、古代の四元素説)、なんだか分ったような分からないようなシロモノで、まじめに説明を求めるのも憚られるように思われる類のもの・ことが、当時の人々にとっては、たいへん活き活きとした考えだったこと、今日も安易に退けることのできない考えであるのを知ることができたのも収穫です。この本を手はじめに、「化学史」の難易度のより高い本に進んでいくのはいいことに思います。

目次
プロローグ 化学の歴史は「ひとの歴史」そのもの
(この世のすべての「物質」を扱うのが化学のしごとです)

第1章 なぜ古代の化学は観念的だったのか?
(この世界は「四元素」でできていると考えた/ 死と痛みから逃れるための迷信、そして科学へ / 化学的な操作で「金属」をとり出す / ヒッタイトから日本のたたら製鉄まで / *化学の常識も’疑問符’だらけ)

第2章 魔女が跋扈した裏に隠された中世の化学
(古代化学を継承したのはアラビア人だった / 独自の発達を遂げたインドの科学 / なぜ、中世中国の化学は遅れをとったのか? / 宗教が薬物・麻薬で人心を操作 / なぜ、軍隊が「覚せい剤」を若者に利用したのか? / 魔女裁判のホントの理由は「細菌」にあった? / 人類史は「殺人の歴史」でもあった / *犠牲を伴った「中世の化学物質」)

第3章 錬金術が化学を成長させた
(卑金属を貴金属に変えるマジック / 哲学的な意味も込められていた錬金術 /* ニュートンも錬金術師だった? / エジプトからアラビア、そしてヨーロッパへ伝搬 / 実験器具・試料を生みだした錬金術 / 金属の精錬・蒸留・昇華法などの技術を蓄積 / *昔の実験器具は原始的に見えて合理的)

第4章 大航海・産業革命時代の化学
(なぜ、新しい交易ルートを必要としたのか? / 産業革命は第2のエネルギー革命だった / 「プリンキピア」は科学時代の幕開けを示す / 一度罹ると、二度とは罹らない? / 世界に先んじた華岡青洲の全身麻酔 / *大仏様で公害が起きた?)

第5章 法則・定理が大爆発した“化学の時代”
(「定量的」化学をもたらした秤量器 / ラボアジェの質量保存の法則 / プルーストの定比例の法則 / ドルトンの倍数比例の法則jと原子説 / ゲイ・リュサックの気体反応の法則 / 教科書ではわかりにくい「原子、分子、元素の違い」は? / メンデレーエフの「空欄」のアイデア / 元素 Aは元素 Bに変わりうるのか? / 原子はどんな形をしているのか?)

第6章 量子理論を包み込んだ新しい化学
(すべての物質は「粒子性と波動性」を併せ持つ / 「量子化学」は量子理論をとり入れた化学 / 原子をうまく表わすモデルをつくれないか? / 原子と原子は、どうやって結合するの?)

第7章 平和か戦争か、実験化学の時代
(天使の化学反応か、悪魔の化学反応か? / なぜ、抗生物質は細菌に効くのか? / クモの糸より細く、鉄よりも強い / 物質の構造をどう決めるか? / 1分子のクルマが自在に走る)

第8章 ゲノムが開く生命化学
「生命体」とは結局なんなのか? / ゲノム編集と遺伝子組み換えはどう違う? / 免疫が働くしくみを解明した歴史 / 人類が手に入れた新しいワクチン / 危ぶまれる軍事利用と生命倫理)

ベレ出版
https://www.beret.co.jp/books/detail/828


「量子化学」のことが一冊でまるごとわかる

「量子化学」のことが一冊でまるごとわかる

  • 作者: 勝裕, 齋藤
  • 出版社/メーカー: ベレ出版
  • 発売日: 2020/05/27
  • メディア: 単行本



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