SSブログ

「共時性 シンクロニシティーの量子力学 / 量子のもつれが集合的無意識と超常現象の謎を解く」ムー2023年7月号 [物理・化学]


ムー2023年7月号[雑誌]

ムー2023年7月号[雑誌]

  • 出版社/メーカー: ワン・パブリッシング
  • 発売日: 2023/06/09
  • メディア: Kindle版



総力特集にはいつも感心している。文章、イラストレーションともに素晴らしい。こどもの頃(60年近く前)の少年漫画の冒頭をかざった科学特集にはワクワクしたものだが、同様の思いをしている。しかも、難解と思える内容もかみ砕いた説明がなされて分かりやすいし、さらに興味を抱くよう助けられるので『講談社ブルーバックス』あたりにテレポテーションするよう促される(笑)。

ちなみに、今回の総力特集は「共時性 シンクロニシティーの量子力学 / 量子のもつれが集合的無意識と超常現象の謎を解く」。

記事リード部には次のようにある。「宇宙を動かす根本原因はどこにあるのか?あるいは、物質の根源とは何なのか? そんな人類の疑問は今、量子力学として結実し、最強のコンピューターさえ生み出すに至った。 いや、それだけではない。それは最新の科学とユング心理学の出会いを招き、新たなる時代の扉を開こうとしているのだ!」

記事の冒頭で、昨(2022)年ノーベル物理学賞を受賞した3人の学者が紹介される。「量子のもつれ」が本当に存在することを実験で証明したことが(簡単にいうなら)その受賞理由だそうである。「量子もつれ」と「シンクロニシティー」は似た様相を示す。同様の現象が時空間を隔てて同時に生起する。評者は本特集で初めてユングのいう共時性・シンクロニシティーを裏付けるものとして量子力学の理論が考慮されて “いた” という事実を知ることができた。それはユングと(1945年ノーベル物理学賞受賞者)ヴォルフガング・パウリとの出会いが関係している。今から90年以前に超ビッグネームの思わぬ(「巡り合わせ」としか言いようがないような)出会いがあって、マクロとミクロの物質世界だけでなく精神世界も含めた調和が論じられて “いた” と考えるだけでも評者にとってはワクワクものである。その出会い自体がシンクロニシティーに思える。本特集では、シンクロニシティーと量子のもつれについての大まかな理解とその今後の発展について示唆されている。そのこともまたワクワクものである。

本特集において安易に結論づけられてはいないものの「宇宙を動かす根本原因」とは神様のことを指すとしか評者には思えないのだが、いかがなものだろう・・

量子テレポーテーションを成功させた古澤明
https://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001046



量子もつれとは何か―「不確定性原理」と複数の量子を扱う量子力学 (ブルーバックス)

量子もつれとは何か―「不確定性原理」と複数の量子を扱う量子力学 (ブルーバックス)

  • 作者: 古澤 明
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/02/22
  • メディア: 新書



自然現象と心の構造―非因果的連関の原理

自然現象と心の構造―非因果的連関の原理

  • 出版社/メーカー: 海鳴社
  • 発売日: 1976/01/01
  • メディア: 単行本



舊新約聖書―文語訳クロス装ハードカバー JL63

舊新約聖書―文語訳クロス装ハードカバー JL63

  • 作者: 日本聖書協会
  • 出版社/メーカー: 日本聖書協会
  • 発売日: 1993/11/01
  • メディア: 大型本



nice!(1) 
共通テーマ:

nice! 1