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「老人ホームに恋してる。(大塚 紗瑛著)」、「きょうはお茶碗ふたりぶん (ともち著)」 [医学・健康]


老人ホームに恋してる。 介護職1年生のめくるめく日常 (単行本)

老人ホームに恋してる。 介護職1年生のめくるめく日常 (単行本)

  • 作者: 大塚 紗瑛
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2019/11/30
  • メディア: 単行本


「そんな仕事」の魅力がわかる

書籍・帯にあるように「なんで、そんな仕事をしてるの?」というのは多くの人がもつ反応であるように思います。老人ホーム、介護施設の仕事は苦労が多いわりに給料がすくなくヤメル人が多いと聞いています。ですから、まして、著者のように芸大を出て老人ホームで働くと聞けば、「なんで、そんな・・?」とはからずも言いたくなるように思います。

ですが、本書を通じ、「紗瑛ちゃん」の現場でのご苦労をとおして、「そんな仕事」の魅力に気づかされました。たいへんだけど頑張っている介護職のみなさんへエールをおくりたい気持ちです。

2020年2月26日にレビュー


【電子限定おまけ付き】 今日はお茶碗ふたりぶん ~“おいしいね”が聞こえる幸せ~ (バーズコミックス)

【電子限定おまけ付き】 今日はお茶碗ふたりぶん ~“おいしいね”が聞こえる幸せ~ (バーズコミックス)

  • 作者: ともち
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2019/08/24
  • メディア: Kindle版



だれかといっしょにご飯をたべたくなります。ほろりとします。登場するのはいろんな立場の人ですが、みんなおんなじ人間。人間ていいなあという感じです。
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「お迎え」体験 (宝島社新書) [医学・健康]


「お迎え」体験 (宝島社新書)

「お迎え」体験 (宝島社新書)

  • 作者: 河原 正典
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: 新書


タイトルが内容と合っていないように思うが…

生まれることと死ぬことは「病気」の範疇に入ってしまった。どちらも病院で取り扱われるのが現状なのだから、実質的に「病気」扱いである。実際のところ、そうである。著者の勤務するようになった病院の創設者(岡部健)は、それに反旗を翻す。死を家族のもとに返す。家で死を迎える終末期患者とその家族に寄り添う医療を目指す。在宅ケア、在宅看取りを実践するよう促す。本書は、そのようにした終末期患者とそれを看取った家族の経験談から成る書籍で、社会学的調査(アンケート)に基づくものである。

本書の〈「お迎え」体験〉というタイトルは、本書の内容と合わない。タイトルと書籍・帯の言葉を読むと、いわゆる心霊体験が主たる内容であるかに思える。しかし、そうではない。そのように見做せる経験も少なからずあるというだけの話である。本書で実際に強調されているのは、そのように見做せる経験が死にゆく者と看取る者に及ぼした心理的影響についてである。

以前、NHKの番組「こころの時代」で、社会学者 鶴見和子の死を看取った妹さんのことが扱われたことがある。そこで、姉の「看取り」を経験しなければ、姉との関係を構築できなかった趣旨のことを妹さんが話していた。そうしてはじめて、いままで知らなかった姉の自分への思い(思いやり)を知り、姉をほんとうに知る機会となったという内容だった。病院にまかせっきりにしてしまったなら決して得られなかった貴重なものを得たことを妹さんは話していた。本書でも、在宅看取りが死にゆく方との貴重なコミュニケーションの機会となることが示される。

本書は、ちょっと読みにくいところがある。アンケート調査で返ってきた文面をそのまま経験談として用いているからである。回答者は主たる看取り人であり、故人の様子を観察して気づいたこと(「お迎え」があった、なかった等)が報告されるのだが、すぐに分からないことがあった。しかし、それは、報告してくださった方たちへの誠実さの表れであるのだろう。関係を考慮しつつ読めば、理解できないわけではない。

終末期患者を抱え、これからどうすべきか迷っている方には、在宅看取りを選択する勇気を与える本であるように思う。また、今、そのような状況になくても、誰もがいずれ迎えることである。死に際の実際を知っておいてソンはない。

2020年6月21日にレビュー

鶴見和子逝って・・・ 
https://bookend.blog.ss-blog.jp/2014-07-31


看取りの人生 〔後藤新平の「自治三訣」を生きて〕

看取りの人生 〔後藤新平の「自治三訣」を生きて〕

  • 作者: 内山 章子
  • 出版社/メーカー: 藤原書店
  • 発売日: 2018/07/24
  • メディア: 単行本



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勝ち残る!「腹力」トレーニング (講談社+α新書) [医学・健康]


勝ち残る!「腹力」トレーニング (講談社+α新書)

勝ち残る!「腹力」トレーニング (講談社+α新書)

  • 作者: 小西 浩文
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/08/20
  • メディア: 新書


実践に基づく内容で、具体的

むかしから、肚が据わった状態は好ましいものとされてきた。何事にも動じない揺るがぬ精神をもつことができたならと誰もが願ってきたことの証しだ。その点で、「丹田」は重要視されている。しかし、下腹部にあるといわれるものの臓器のようにレントゲンで撮影できるわけではない。そうではあっても、そこにアルものとされ、そこを鍛えることの大切さが説かれてきた。著者は、8000メートル峰に挑む登山家としての日ごとのトレーニングのなかで「腹力」を鍛える具体的方法を示す。それがアルとナイとで生き残れるかどうかが掛っている。著者自身の高度な技法が示されているが、一般人も参考になる。著者の経験、医学的知見も示される。日々の暮らしや会社勤めのなかで大雪崩にあうことはないが、それに等しい精神的ダメージを受けることはありうる。そういう時「腹力」のアル・ナシは、自身や家族におおきな影響を与える。よって、一読三読に値する。

目次
はじめに

第1章 「腹力」であなたの人生はもっと充実する
遭難者が食料や衣類を残す/ 「死の地帯」で命を救った「腹力」/ 標高7500mで指笛を/ 瞬時の「決断」がしやすくなる/ 「バランス」「機敏さ」「気づき」/ 人と関わることを恐れる/ 「腹力」と「夢」/ カラオケで腹力を感じる方法/ 下腹部に「帯」を締める理由/ 理想的な「毬のように張った下腹」

第2章 「腹力」を鍛える呼吸法
第3章 「腹力」を鍛える食生活
第4章 「腹力」を鍛える生活習慣
第5章 実践!「腹力」トレーニング
第6章 心の健康を保つ技術
おわりに

2019年12月27日にレビュー

ハラをなくした日本人

ハラをなくした日本人

  • 作者: 高岡 英夫
  • 出版社/メーカー: 恵雅堂出版
  • 発売日: 1992/06/01
  • メディア: 単行本



究極の身体 (講談社+α文庫)

究極の身体 (講談社+α文庫)

  • 作者: 高岡 英夫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/08/20
  • メディア: 文庫



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「50歳から元気になる生き方」 武田邦彦著 マガジンハウス [医学・健康]


50歳から元気になる生き方 70代の今がいちばん健康な科学者が実践!

50歳から元気になる生き方 70代の今がいちばん健康な科学者が実践!

  • 作者: 武田邦彦
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2019/10/10
  • メディア: 新書


一つ目小僧の世界における二つ目の住人になった気分

当初、読みつつヒドイ本だと思った。著者は科学者を自認し、「本書を通じて科学的にもじっくり解説してきました(「おわりに」)」と記しているが、実際のところ自分の思い、主張を展開するだけで根拠(らしいモノ:参考文献等)が示されていない。

東京大学出身のエライ先生であるから、きっと根拠がアルにちがいないと思い込まない限り、読み続けるのは難しい。たとえば、動物の寿命とかかわる3つの原則のひとつとして提示されている「経験数一定数の法則」というものがアルという。それで、「万有引力の法則」同様にウィキペディア等で解説されているものとばかり思ったら、そうではない。ネット検索すると、どうも“著者自身の言葉”であるらしいことが分かる。心拍数が遅い象と速いネズミとで、一生の間の拍動数が同じという論議(それは評者も以前どこかで聞いた覚えがある)を、ご自分の言葉で「法則」と表現したものであるらしい。以前、養老孟司先生が、オウム真理教の教祖が水中に(呼吸することなく)1時間留まることができると真に受けて、「尊師が水の中に1時間沈む実験をやるので、立会人になってください」と頼んできた教え子(東大生)のことを呆れながら話していたが、著者はそういう系譜に連らなる人物ではなかろうかなど思ったりした。

血圧に関する論議では、血圧は個人(体の大小、年齢等のちがい)によって異なるもので、それを一定の数値以内になければ健康でないという医学会の常識はオカシイという主張をなされている。要するに、当人が「元気」と感じられればそれでイイといった論議である。それはそれで、「ナルホドそういう考えもあるのか・・」と読むことができたのであるが、「私は数年前、頭の中で出血が起こり、死にかけました。運よく生き返りました。次に出血が起きたときにはそれなりに考えると思いますが、それまでは、今の生き方でいこうと思っています(p128)」という記述には、驚かされた。そして仮に、それで死んでしまっても、自分の「運」として受け入れるのだという。

そういう論議を評者なりに総括すると、その時、その時を、「元気」で過ごすことができさえすれば、それが「健康」であって、血圧が医学会でいう異常値であろうが、それでぽっくり死のうがそれでイイというような論調である。それは到底、健康で元気で長生きしたいと願うフツウの人の考えではない。

それでも、著者のような意見をもつ存在が世界にイルということを知ることができただけでも、ベンキョウになった。そして、評者にとっては、あんまりにも異見であり、異形の見解であるので、かえってどういうところからそういう変わった見解が出て来るのか興味が湧いて、再度読もうと思っている。一つ目小僧の世界の二つ目の住人になった気分である。

2019年11月7日にレビュー
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「知ってはいけない 医者の正体 (SB新書)」 平松 類著 [医学・健康]


知ってはいけない 医者の正体 (SB新書)

知ってはいけない 医者の正体 (SB新書)

  • 作者: 平松 類
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2019/08/06
  • メディア: 新書


医療現場の「現実」を知ることのできる、真っ当(まっとう)な本

書籍タイトルや帯の文言が、売りあげを伸ばそうという意図ミエミエで、いかにも売らんかなの業界暴露本に思え、警戒しつつ読み始めました。しかし、実際に読んでいくと、たいへんまっとう(真っ当)な内容です。タイトルや帯の文言は出版社・編集者に迫られて著者が許容したということなのでしょう。そう感じます。

「はじめに」と「おわりに」にも記されてあるように、著者の意図は「現実を知ることで医者と患者さんの溝を埋めること」です。本書には、医療業界・医者・病院の「現実」が記されています。「そういうことだったのか・・」と驚く内容もあるにはありますが、衝撃的なモノではありません。かえって、それら「現実」を知ることで、医者・病院と賢く上手につきあっていく術(すべ)を知ることができます。「なるほど、そういうことで医師とのあいだで誤解が生じるのだ」、「病院で、ああいう扱いを受けたのは、こういう理由があったのだ」とナットクさせられもします。「お医者さんはたいへんな商売だな」と思います。代わってやれるものなら代わってあげたいと思うほどです。

個人的には、著者自身や家族が重い病気になったらどうするのかについて記された八つの手順がたいへん参考になりました(p167)。一度売れると、変わりばえのしない類似本をつぎつぎと書く著者もいますが、本書の著者はどうなのでしょうか。評者は、はじめて著者の本に接しましたが、この本は医療現場の「現実」を知るうえで、お勧めしたく思います。

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「疲れないカラダ」になる ライザップトレーニング マガジンハウス [医学・健康]


「疲れないカラダ」になる ライザップトレーニング

「疲れないカラダ」になる ライザップトレーニング

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2019/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


無理のナイところから、徐々に体力アップをはかり、運動を習慣とするよう助けてくれる

「若返りの3条件」としてカラダの「軟らかさ」・「筋力」・「軽快さ」の向上をあげ、それらに対応する3種の運動を、低・体力の方むけのイスを利用した基礎運動からはじめて、負荷を増やしての他のバリエーションまで併せて教えてくれる。無理のナイところからはじめて、徐々に体力アップをはかり、運動を習慣とするように、そして「疲れないカラダ」になり、それを維持するよう助けてくれる良い本である。

まず自分の現在の体力を知るためのテストがあり、それに応じたトレーニング・プログラムが示される。目標をもつようにも勧められ、それを本書に書き込むよう指導される。わたくし事だが、メタボ対策指導で「健康保険センター」から呼び出され、目標を誓約書として書かされた。その目標を達成するために、毎日体重を計測する、間食をしない、30分歩く、ことも約束させられた。そして、それを壁に貼り、むこう3ヶ月実行するよう促された。同様の個人指導を本書から受けることができる。

実際に「若返」り「疲れないカラダ」を得た方々が写真とともに示されている。その年齢をみると皆60代である。その年代が、本書の対象年齢であると考えていいのだろう。それでも、より若い方、忙しい方々も、無理なく、毎日つづける運動として、健康維持のために、本書を参考にするのは良いと思う。

2019年7月30日にレビュー

モリタクの低糖質ダイエット ぶっちぎりのデブが4カ月で19.9kg減! (SB新書)

モリタクの低糖質ダイエット ぶっちぎりのデブが4カ月で19.9kg減! (SB新書)

  • 作者: 森永 卓郎
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2016/07/05
  • メディア: Kindle版



老後破産しないために、年金13万円時代でも暮らせるメタボ家計ダイエット (扶桑社BOOKS新書)

老後破産しないために、年金13万円時代でも暮らせるメタボ家計ダイエット (扶桑社BOOKS新書)

  • 作者: 森永 卓郎
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2016/09/30
  • メディア: Kindle版



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〈フランス人は「老い」を愛する 60歳からを楽しむ生き方〉 賀来弓月著 文響社 [医学・健康]


60歳からを楽しむ生き方 フランス人は「老い」を愛する

60歳からを楽しむ生き方 フランス人は「老い」を愛する

  • 作者: 賀来弓月
  • 出版社/メーカー: 文響社
  • 発売日: 2018/12/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


発見がある

フランス人(の考え方)を見聞きするとき、フランス文化を知るとき、魅力的に感じるとともに「変わってるなあ」とつくづく感じることがある。それも、けっこうある。それは日本的・常識からそう感じるまでで、それだけ対照的な要素が日仏の間にあるのだろう。「変わってる」と感じる分、日本人(の考え方)が逆照射されて、見えなかったところが見えてきたりする。

本書は、フランスの老人施設でのボランティアを10年(毎年2か月)経験した日本人・元外交官によって記された。御年80歳(1939年生まれ)であるから、いわば「老老介護」である。その中で、フランス人の「老い」を見・聞き、さらに触れつつ、日本人の「老い」(そして自分の「老い」)について考えてこられたことが記されている。

本書からも、見えなかったところが見えてくる。発見がある。フランス語圏の現代作家たちの文章、ことわざなどの引用も多い。ビクトル・ユーゴが、たいへん大きな影響力をもつ国民作家であり、あったことが伺える。「フランスは、近代的な老人ホームが世界ではじめて誕生した国です。そんな高齢者介護の草分け的な存在であるフランスには、高齢者介護の優れた伝統(技法と心)があります」という記述もある。最近注目されている認知症高齢者の介護技法「ユマニチュード」も、そういえば「フランス発」である。

〈日本においては、「高齢者はケアされる側であるとしても、ケアする側ではない」と決めつける傾向にないでしょうか。私がフランスで知ったことは、多くの高齢者が、80歳、90歳になっても、健常であれば、他の人のために働くことができると考えていることでした。何歳になっても、自分のできる範囲で奉仕しようとする生き方なのです。 / 日本の定年退職者や高齢者の間に奉仕活動がさらに広がることで、サポートされる側もサポートする側も心豊かに生きていくことができるのではないかと思いました(p145)〉という記述もある。

2019年6月13日にレビュー

フランス人ママン 「強く生きる子」を育てる75の言葉

フランス人ママン 「強く生きる子」を育てる75の言葉

  • 作者: 荒井好子
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



あらゆる文士は娼婦である:19世紀フランスの出版人と作家たち

あらゆる文士は娼婦である:19世紀フランスの出版人と作家たち

  • 作者: 石橋 正孝
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2016/10/15
  • メディア: 単行本



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「本当の依存症の話をしよう -ラットパークと薬物戦争」 監訳・解説 松本俊彦・小原圭司 [医学・健康]


本当の依存症の話をしよう -ラットパークと薬物戦争-

本当の依存症の話をしよう -ラットパークと薬物戦争-

  • 作者: スチュアート・マクミラン
  • 出版社/メーカー: 星和書店
  • 発売日: 2019/01/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


今、「本当の依存症の話を」聞いておくのは良い

依存症の話をしようにも、それがタブー視されている環境では話もできない。日本における薬物依存・対策教育についての実態を聞くと、キチンとした話はできていないようだ。だからこそ、本書の必要性があり、発刊される必要があるのだろう。問題は、どのように取り扱われるべきかだが、そこのところが監訳者・解説でなされていく。

興味深い漫画が2本用意されている。ひとつはネズミをもちいた実験「ラットパーク」。もうひとつは、ノーベル経済学賞を受けたミルトン・フリードマンのおそるべき洞察を示すもの。その後、解説が2つ用意されている。その目次は・・・

解説1 薬物依存は孤立の病ーー安心して「やめられない」と言える社会を目指してーー松本俊彦
(はじめにーー学校で教えられてきた「嘘」 / 「ラットパーク」が意味するもの / 「薬物戦争」を乗り越えて / わが国における薬物対策の現状と課題)  

解説2 ギャンブル依存症は回復できるーー依存症神話の打破を目指してーー小原圭司
(はじめに / ギャンブル依存症とは / ギャンブル依存症の日本における現状 / ギャンブル依存症の経過 / ギャンブル依存症の発症メカニズム / ギャンブル依存症を予防するには / ギャンブル依存症からの回復 / 依存症神話の打破に向けて)

以前、和歌山県の新宮市の町中に住んで、毎日お酒を欠かさない(欠かすことのできない)おじさんが、自分の生まれ育った、二軒しか住む人のない山里に戻って一日を過ごすときには、酒を飲まずにいることができるという話を(『NHKスペシャル』で)していた。そんなことを思い出しつつ漫画を見、解説を読んだ。これから、ますます身近に依存症をめぐる問題が生起しそうである。そんな今、「本当の依存症の話を」聞いておくことは役立つにちがいない。

2019年4月11日にレビュー

大麻草と文明

大麻草と文明

  • 作者: ジャック ヘラー
  • 出版社/メーカー: 築地書館
  • 発売日: 2014/10/06
  • メディア: 単行本



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「ぜんぶわかる心臓・血管の事典」 監修・古川哲史 成美堂出版 [医学・健康]


ぜんぶわかる心臓・血管の事典

ぜんぶわかる心臓・血管の事典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 2018/11/22
  • メディア: 単行本


一般向けとしては専門性が高いが、親切な作り

B5版の大型書籍。オールカラーで、イラストが豊富で見やすい。専門用語もでてくるが、説明が加えられて理解しやすい。一般向けとしては専門性が高いが、親切な作りだ。心臓に不安を抱える方が、みずからの容態を把握し、医師に相談したり、その語るところを理解したりする上でたいへん役立つように思う。(以下、各パートのタイトルとパート全体の説明部分の全文を引用)

パート1 心血管系のしくみと働き(心血管系は全身に血液を送り、循環させるシステムだ。ポンプとして働く心臓には活動電位が生じ、自動的な拍動を可能にしている。心血管系の働きはさらに、交感神経や各種ホルモンなどで調整され、これが高血圧や動脈硬化発症の誘因にもなる。このような心血管系の全体像を、マクロとミクロの両方で見てみよう。)

パート2 心臓・血管の検査(心血管系の異変に気づくのは、心音の聴取、血圧測定といった基本のフィジカルアセスメントが役立つ。胸部X線検査や、心電図検査、心エコーも必須の検査だ。動脈硬化の進展具合がわかる「ABI/PWV検査」も普及してきている。治療を前提とするときなどは、カテーテルを血管に挿入して心血管系の働きを見る、侵襲的な検査をおこなうことも多い。)

パート3 心疾患の病態と治療法(数ある心疾患のうち、とくに代表的なのが脈拍が速くなりすぎたり、遅くなりすぎたりする「不整脈」と、冠動脈の狭窄・閉塞によって起こる「虚血性心疾患」だ。その先にあるのは、心臓の働きが低下する「心不全」である。高血圧、糖尿病などの関連因子をコントロールするとともに不整脈や虚血を発見し、一刻も早く治療することが重要だ。)

パート4 血管疾患の病態と治療法(血管疾患は、動脈疾患と静脈疾患に大別される。動脈疾患は、高血圧などの心疾患の背景因子とも関係している。代表的なのが動脈瘤で、破裂すると命を落とす危険もある。静脈疾患では、エコノミークラス症候群としても知られる深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症の発症率が高い。いずれも早期に発見し、血管の破裂、閉塞を防がなくてはならない。)

2019年3月5日にレビュー

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Dr.クロワッサン 名医が教える 腸ストレッチで、自律神経はよみがえる。 (マガジンハウスムック ) [医学・健康]




腸にイイ生活は脳によく、脳にイイ生活は全身にイイ

「自律神経研究の第一人者」で、「日本初の便秘外来を開設」した小林弘幸先生(順天堂大学医学部教授)と「便秘外来から肌トラブルまで幅広く対応。メディア出演、著書多数」の小林暁子先生(「小林メディカルクリニック東京」院長)がタッグを組んだ。腸と自律神経と脳との関係を弘幸先生がやさしく解説し、食生活の具体的アドバイスを暁子先生が担当している。

「腸はよく『第二の脳』といわれますが、実は『脳が第二の腸』です。腸のコンディションをよくすれば、脳がその情報を受け取り、自律神経が整うということも証明されています。『栄養を吸収し、老廃物を排泄する生命の要の腸の調子がいい』とわかると脳が安心し、ほかのことの手が回るわけです」と弘幸先生は言う。

それは「脳腸相関」と呼ばれるものだそうだが、そうした関係を良い状態に保つためのストレッチ体操が大きめの写真とともに示される。食事メニューも同様にしめされ、そのレシピには、暁子先生の考え(「よく『何を食べればいいですか?』と聞かれますが、“だけ食べ”はダメです」)がよく反映されている。

さすがにマガジンハウスの『Dr.クロワッサン』だけあって、食事メニュー写真はおいしそうだし、ストレッチ体操は健康的だし、見ているだけで、食べたくなり、運動したくなる。腸の状態の自己チェックシートも用意され、予防改善をはかることもできる。一家に一冊備えて、健康的に生活したい。

2018年12月22日にレビュー

腸は考える (岩波新書)

腸は考える (岩波新書)

  • 作者: 藤田 恒夫
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1991/10/21
  • メディア: 新書



感情とはそもそも何なのか:現代科学で読み解く感情のしくみと障害

感情とはそもそも何なのか:現代科学で読み解く感情のしくみと障害

  • 作者: 乾 敏郎
  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2018/09/20
  • メディア: 単行本



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