「読んで旅する海外文学: 24の国と地域の旅行記×77冊の読書ノート」重松理恵著 大月書店 [読書案内]
読んで旅する海外文学: 24の国と地域の旅行記×77冊の読書ノート
- 作者: 重松理恵
- 出版社/メーカー: 大月書店
- 発売日: 2023/06/08
- メディア: Kindle版
世界を本で巡る本。著者は大学生協職員であり、『東大生の「本の使い方」』の著書である。
本書は著者の旅行記であり、旅行した土地にまつわる本を紹介する本となっている。評者に言わせれば、要するに趣向の変わったガイドブックでありブックガイドである。
「よくこれだけ旅行しましたね。また、読みましたね」と呆れるほどである。書籍・袖には「こんな読者におススメします!」とあって「アメリカ、ヨーロッパ以外の地域の作品をもっと知りたい!」方、「図書館司書をしているが、海外作品の蔵書を充実させたい」方となっている。
評者のように海外旅行はしない、翻訳書は苦手という人間にとっては、どれもこれも新鮮である。どうしても自分の好みや興味の枠のみの読書になってしまうので、本書のようなブックガイドはありがたい。視野がひろがる。
紹介される「文学」は、必ずしも旅行先の土地の人間が著者というわけではない。たとえばイタリアに関しては塩野七海著「ローマ人の物語」が入っていたりする。また「文学」の中身は小説、エッセイいろいろである。
これから旅行する土地や文化を知るうえで役に立つだろうし、出かけなくても地図を片手に楽しめそうだ。
東大生の本の「使い方」―――「考える武器」としての読書 (三笠書房 電子書籍)
- 作者: 重松 理恵
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2018/12/07
- メディア: Kindle版