「すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ」大橋しん著・マンガ:赤松かおり [スポーツなど]
アレクサンダー・テクニークを紹介する本です。評者がアレクサンダー・テクニークについて初めて聞いたのは20年ほど前になります。アレクサンダー氏に弟子入りした女性(ルーリー ウェストフェルト)の自伝的な本を通してそのテクニークについて知りました。それがマンガで紹介されるようになるとは、だいぶ一般的になったものだと思います。
多くの著名人がアレクサンダー氏の助けで、体の不自然な使い方から解放されて自由(本書のタイトルからいくなら「自然体」)を得たものの、アレクサンダー氏本人の教えはたいへん分かりにくいもので、身に着けかつ教えて指導する側に立つにはたいへん苦労が要ったようです。カラダをどう動かし運用すべきかを言葉で伝達することの難しさがあったわけです。そのテクニークのエッセンスが、今日マンガで読めるというのは嬉しいことです。
巻末に著者の別の本が紹介されています。『魔法のフレーズをとなえるだけで姿勢がよくなるすごい本』です。評者はそちらは未読なのですが、「魔法のフレーズ」とは「アタマは前へ上に、背中は広く長く」という言葉であると思います。フレーズだけ聞くなら「なんのこっちゃ⁈」ということになろうかと思いますが、本書ではそれが簡明に説明されています。まずはマンガを見ながら試してみるとその効用が実感できると思います。ちなみに、そちらの本は、斎藤孝、内田樹、コシノヒロコ、市橋研一、各氏の推薦の言葉が紹介されています。斎藤氏は教育者であると同時に身体論の研究者でもあります。『自然体のつくり方』という本も書いています。
アレクサンダーと私―「アレクサンダー・テクニーク」への道 (からだの冒険こころの冒険)
- 出版社/メーカー: 壮神社
- 発売日: 1992/10/01
- メディア: 単行本