心を動かす 無敵の文章術 千田 琢哉著 マガジンハウス [ビジネス書]
- 作者: 千田 琢哉
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2019/02/07
- メディア: 単行本（ソフトカバー）
段落が、詩のような構成になっている。ふつうの散文のスタイルではない。しかも段落間の隔たりが大きい。行間も大きく開けられている。たいへん読みやすいといえば読みやすく、１時間弱で通読することができた。
書籍「帯」には、「ベストセラー作家、１５０冊以上のベストセラー」とある。巻末の著者刊行目録を見るが、一冊も評者の知るものは無かった。一冊もである。
それでも、本書に関して言えることは、流れるように読むことができたという事実である。それは、読みやすい段落・文章構成以上に、著者の筆力によるものだと思う。「わかりやすい文章を書くコツとしては、私からあなたに三つのコツを披露しておきたい。①１文をできるだけ短くする。②１ページあたりの文字数をできるだけ少なくする。③頭にイメージしやすい文章にする。・・後略・・」とある。まさに、著者は、３つのコツを本書で実践し模範として示している。
著者は、〈（読者に）「文章を書くことを習慣化」してもらうために書いている。〉と、本書の狙いを示している。たしかにその点で、よい動機付けを得られるにちがいない。一度通読し、４０にわたる項目・ポイントを思い起こしつつ修練を重ねるなら、著者同様のレベルに達することもできるだろう。
もっとも、「文章力磨きは、１ジャンルにつき１０００回書いて１セットと考える」ようにと著者はいう。それでも、挑戦してみる価値はある。