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「新版 科学的とはどういうことか」 板倉聖宣著 仮説社 [科学一般]


新版 科学的とはどういうことか

新版 科学的とはどういうことか

  • 作者: 板倉 聖宣
  • 出版社/メーカー: 仮説社
  • 発売日: 2018/11/26
  • メディア: 単行本


「科学を学ぶ人びとの最大の課題」もわかる

仮説実験授業を提唱し、日本科学史学会会長をつとめ、昨(2018)年に亡くなった著者旧著の新版。文字が大きく読みやすい。

〈「科学的に考えたい」「科学的に考えられるようになりたい」という人はたくさんいても、科学のさまざまな側面を実感的に体験した人が少ない〉・・。そうした状況下での議論に「空虚さ」を感じていた著者は、〈読者の方々が手軽に実験してたしかめることのできるような素材を用意して、「科学的に考えるとはどういうことか」体験的に実感をもってとらえることができるように工夫したらどうだろう、と考え〉、〈その結果、この本をまとめることになったのです〉と(「はじめに」)記している。

「第1部 予想をたのしみ、やってみる話」 「第2部 うそとほんと、ほんととうその話」の2部構成となっている。目次は、第1部 卵を立ててみませんか 砂糖水でも卵は浮くか 水の沸点は97℃?! タンポポのたねをまいてみませんか 鉄1キロとわた1キロとではどちらが重い? 月はお盆のようなものか、まりのようなものか 虫めがねで月の光を集める シロウトと専門家のあいだ// 第2部 スプーン曲げ事件の反省 意図的なインチキとは限らない コックリさんはなぜ動く だまされない方法はあるか 「うそ」から大発見も生れる 宇宙はタカミムスビの神が作った?! 「超能力であたった」という話

第1部 最終項目「シロウトと専門家のあいだーー科学を学ぶたのしさ、むずかしさーー」の最後の段落は以下のようなもの。〈科学を学ぶことのむずかしさは、まさにこの点にあるといってもよいでしょう。科学とか科学者というものは、どういうときにどこまで信用できて、どれほど信用できないか、その大まかな目処(めど)がわかるようになることーーこれこそが科学を学ぶ人びとの最大の課題であると思うのです。〉

2019年2月9日にレビュー

科学的とはどういうことか―いたずら博士の科学教室

科学的とはどういうことか―いたずら博士の科学教室

  • 作者: 板倉 聖宣
  • 出版社/メーカー: 仮説社
  • 発売日: 1977/05/05
  • メディア: 単行本



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