本多平八郎忠勝(『歴史街道』 2008年3月号) [日本史]
そんじょそこらにいない凄い人
家康を支えた「徳川四天王」のひとり本多平八郎忠勝を特集した雑誌。「家康に過ぎたる男」と称賛された人物について知ることができる。ほとんどの記事が、学術論文のようにではなく物語の体裁をとっている。であるから、講談、浪曲などの語り物の印象になる。つまり、人柄につけ活躍につけみな誇張されていると感じられる。それでも、そのハイライトされたモノから、誇張された余分を除き去るよう努めて、いわば人柄、活躍を貶めても、やはり、そんじょそこらにいない凄い人であったろうことは分かる。
(以下は、「特集」部分の目次)
起論「その働き比類なし」三人の天下人が認めた武辺者の魅力:童門冬二
運命の桶狭間、若き松平元康の側に末恐ろしき少年あり:永岡慶之助
「あの鹿角の兜は本多!」掛川城攻め、姉川で敵を怯ませた戦ぶり:江宮隆之
「死中にこそ活あり」蜻蛉切りを手に最強武田軍団の陣を強行突破:海道龍一朗
「まこと天下の勇士ぞ!」僅か五百の手勢で秀吉軍八万に挑む:工藤章興
天下分け目の関ヶ原、歴戦の東軍諸将を束ねてのけた軍監の手際:野村敏雄
「婿どのへの一分が立たぬ」義理のためには家康との合戦も辞さず:八尋舜右
VISUAL①八万の秀吉軍を眼前に、単騎挑発!②敵を震え上がらせた黒づくめの甲冑と蜻蛉切 ③武田軍団との激闘十四年 ④秀吉と直接対決!小牧・長久手の軌跡 ⑤忠勝が槍を交えた猛将たち ★家康を支えた「徳川四天王」
COLUMN①本多の家紋「立葵」へのこだわり ②長篠の勝利を導いたその知略 ③秀吉の籠絡にも全く動ぜず ④家を守った長男、神になった次男
2018年10月16日にレビュー
前田慶次と立花宗茂
https://bookend.blog.so-net.ne.jp/2018-10-15
『しんがりの思想』刊行 鷲田清一さん
https://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-07-25
『碇(いかり)の文化史』石原渉著(思文閣出版)
https://kankyodou.blog.so-net.ne.jp/2015-09-04