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『絵でわかる日本列島の地震・噴火・異常気象 (KS絵でわかるシリーズ)』 [地学]


絵でわかる日本列島の地震・噴火・異常気象 (KS絵でわかるシリーズ)

絵でわかる日本列島の地震・噴火・異常気象 (KS絵でわかるシリーズ)

  • 作者: 藤岡 達也
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/02/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


読者に親切な本

本書の特徴は「絵」。多くの図版が用いられている。表紙に描かれている絵は本文中にも出ていて、それらには、パステルカラーの配色がなされ、生理的なインパクトさえおぼえる。紙面はクリーム色、太字見出しはグリーン、印字はブラック。たいへんおしゃれでもある。「絵でわかる」よう助けられもするが、説明自体たいへん理解しやすい。読者に親切なつくりの本である。

〈本書では、日本列島で発生する種々の自然現象について、「絵でわかる」シリーズの趣旨にのっとって、そのもとになる自然現象の特色や発生のメカニズムをわかりやすく紹介します。さらに、これまで人間は自然に対してどのような働きかけや取り組みを重ね、その結果、どのように返ってきたり、次の時代に引き継がれたかなども紹介します。 / 本書によって、読者の皆様が、自分たちの住む日本列島に興味が高まり、身近な地域で発生する自然災害についての理解が深まることの一助になることを期待しています。また、防災・減災への備えを一層意識することができましたら、著者にとって、これ以上の願いはありません。さらに、国際的に、持続可能な発展が求められる今日、自然と人間との関わり、人間と人間(社会)とのつながりを考えるきっかけになってもらえれば幸いです。(「はじめに」から)〉

第1章 自然災害とは何か
1-1 自然現象と自然災害 1-2 自然災害の種類 1-3 自然と人間との関わり

第2章 日本列島の地下に潜む巨大なエネルギー
2-1 地震大国日本 2-2 動き続ける日本列島 2-3 日本海側に生じた地震・津波 2-4 太平洋側を周期的に襲う大津波 2-5 火山噴火が作った列島の歴史 

第3章 気象に関する自然災害ーー豪雨・豪雪・台風etc
3-1 水害の原因となる日本列島の降水量 3-2 台風の発生と地球温暖化の影響 3-3 豪雪地帯が広がる日本列島 3-4 河川の氾濫と溢水 3-5 気象に関する様々な自然災害 3-6 地球温暖化と気象災害の影響 3-7 土砂災害

第4章 自然災害の発生と人間社会への影響
4-1 福島第一原子力発電所 4-2 地震の後に発生する大火災 4-3 歴史を変えた自然災害

第5章 自然災害の歴史性、国際性
5-1 日本における自然災害の歴史 5-2 国連防災世界会議と日本の役割

おわりに 索引

2018年4月26日にレビュー  

絵でわかるプレートテクトニクス 地球進化の謎に挑む (KS絵でわかるシリーズ)

絵でわかるプレートテクトニクス 地球進化の謎に挑む (KS絵でわかるシリーズ)

  • 作者: 是永 淳
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/05/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


私たちは、そのような自然状況におかれた日本列島という危険きわまりないところの、わずかの安全の土地で暮らしているのですから、常に災害に備えて生活を送る必要があるのです。(1-1)

日本列島は、陸地面積において世界のわずか0.25%にすぎません。しかし、地震のエネルギー・頻度は世界の約10%にもなります。(2-2)

福井市は1945年7月、アメリカ軍による大空襲によって、市街損壊率85%という甚大な被害を受けていました。それからようやく復興しかけた矢先に、今度は地震で大きな被害を受けることになってしまいました(1953年 福井地震 マグニチュード7.5 死者3000名超)。しかし、戦災や震災などのたび重なる災禍にも負けず、立ち上がった福井市民は不死鳥(フェニックス)の名にふさわしく、不死鳥が福井市民および福井市のシンボルになっています。(2-3)
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