「朝日新聞記者の書く力 ―始め方、終わり方」真田正明著 さくら舎 [文学・評論]
「文章読本」+エッセイといった内容。/ 著者は朝日新聞の夕刊コラム「素粒子」を担当し、退職後、カルチャーセンターで文章指導をしてきた方。/ 駆け出し記者時代のことから話は始まる。自身の経験をはさみながら、目次テーマにそって書いていく。 瀬戸内寂聴、宮本輝、小池真理子、川端康成などの文章が魅力的に紹介される。/ 著者は1956(昭和31)年生まれである。「もはや「戦後」ではない」が流行語となった年である。同じ年代の方は懐かしく思い出すこともあるだろう。 / 評者は5章までお付き合いしたが、6章「季節感をアクセントに」に至って、読むのをやめた。教えられる点もないではないが、気持ちが萎えた。なぜだろう。全体に中途半端な感があるからかもしれない。
第一章 わかりやすく書くルール
第二章 個性が表れる文章に
第三章 気持ちを伝える書き方
第四章 書くときは五感を総動員
第五章 語感を磨く方法
第六章 季節感をアクセントに
第七章 変化球や裏技も使う
第八章 ユーモアのひとふりで一変
第九章 一期一会の文章