東京の巨大地下網 101の謎 森岡 知範ほか著 宝島社 [地理学]
東京・地下の旅に、薀蓄をかたむけるにも・・
「東京の空の下」という東京ガス提供のテレビ番組があった。50年以上も前の話だ。ヘリコプターで東京上空を飛んで地上を撮影したものを放送した。本書は、そのまた下の世界に注意を向ける。地下鉄の話、地下街の話などなど、チラとニュースで聞いたり見たりした話も出ているが、まったく知らない話のほうが断然おおい。それらの「謎」が写真をまじえて語られる。巻頭には『地下グラビア』『地下網』地図も用意されている。本書を手に、地下の旅もいい。また、本書で仕込んだ知識をもとに、薀蓄をかたむけるのもいい。いずれにしろ、ワンダーワンダーアンダーグラウンドを楽しみたい。
少し引用してみる。「日本で本格的地下空間利用が始まったのは1927(昭和2)年の地下鉄開通が最初だった。浅草から上野駅までの2.2キロメートル区間だった。それから86年たった2013(平成25)年段階で、東京で、のべ365キロメートル、大阪で155キロメートル、名古屋で97キロメートルと大都市の移動手段として地下鉄は欠かせない存在となっている(謎・01 東京の大深度地下を味わえる大江戸線六本木駅!)」。
(以下、章立て『目次』) 第1章 鉄道の謎 第2章 地下街の謎 第3章 地下施設の謎 第4章 巨大水路と地下トンネル 第5章 地下をめぐる歴史の謎
2018年10月10日にレビュー