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抜粋 『落語ー哲学』 中村昇著から(色川武大のこと) [エンターテインメント]


落語―哲学

落語―哲学

  • 作者: 中村 昇
  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2018/07/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



上記書籍中、『寄席放浪記』が取り上げられる。書いたのは、色川武大である。別名 阿佐田哲也として知られる人物である。

著者は、色川武大について次のように記す。

とてもまともで「本物」といいたい人物がいる。私にとって、色川武大がそうだ。学校で「道徳」なんて教えるくらいなら、高校で一年かけて、色川さんの比類なき名著『うらおもて人生録』(新潮文庫)をじっくり講義した方がずっといい。生きることの原理論が、著者の経験をまじえてわかりやすく説かれている。『いずれ我が身も』という珠玉のエッセイ(中公文庫)を読んでもそう思ったのだが、色川さんくらいキリストに近い(愛の本質を体得している)人物は、そうそういないのではないか。本気でそう思う。(p229)


たいへんな思い入れである。

もっとも、立川談志が唯一畏敬していた人物というから、また、伊集院静の『いねむり先生』のモデルであるというから、中村先生の思い入れは決して不思議ではないのだろう。

談志が「心底畏敬していたほとんど唯一の人」 
https://bookend.blog.so-net.ne.jp/2011-11-28

それにしても「色川さんくらいキリストに近い(愛の本質を体得している)人物は、そうそういないのではないか」と、「本気で」思わせるだけの人物であったというのは、凄いことである。


ところで、残念ながら、色川武大の著作を当方はまだ読んでいない。



寄席放浪記 (河出文庫)

寄席放浪記 (河出文庫)

  • 作者: 色川 武大
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2007/02/03
  • メディア: 文庫



うらおもて人生録 (新潮文庫)

うらおもて人生録 (新潮文庫)

  • 作者: 色川 武大
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1987/11/30
  • メディア: 文庫



いずれ我が身も (中公文庫)

いずれ我が身も (中公文庫)

  • 作者: 色川 武大
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2004/03/01
  • メディア: 文庫



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