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《 レオナルド・ダ・ヴィンチの「解剖手稿A」 》 作者: マーティン・クレイトン グラフィック社 [医学・健康]


レオナルド・ダ・ヴィンチの「解剖手稿A」 人体の秘密にメスを入れた天才のデッサン

レオナルド・ダ・ヴィンチの「解剖手稿A」 人体の秘密にメスを入れた天才のデッサン

  • 作者: マーティン・クレイトン
  • 出版社/メーカー: グラフィック社
  • 発売日: 2018/05/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


その観察力に敬意を示したい

冒頭解説で、どのような経緯をたどって出版にいたったか、誰が所蔵してきたか、その来歴が語られる。

図版原版には、解剖図とレオナルドの記した鏡文字が記されている。鏡文字の翻訳が、もう1つのまったく同じ図版の上に、記されていく。つまり、読者は、同じ図版を原版と翻訳とで2つ見ることになる。そして、それら図版について著者マーティン・クレイトンによる解説が備えられる。

解説や図版、そしてレオナルド自身の文章をみていくと、完成稿にはほど遠いものであることが、分かる。文章のほとんどは、自らに対する課題ともいうべきものだ。さらにどういう観察・研究が必要かが示されている。研究者・探究者としてのレオナルドの姿を知ることができる。

人間のカラダを、(そもそもはそのような意向もあったようだが)崇高な精神・魂の宿る場所としてではなく、純粋に機械的なものとして見ようという意図が実感できる。

まだ、全部を精読したわけではないのだが、20世紀の医学的・常識から見てヘンに思えるところにこそ、注意して見ていきたいと思っている。

2018年7月23日にレビュー

レオナルドxミケランジェロ展(三菱一号館美術館)から
https://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-09-04

マドリッド手稿 (1975年)

マドリッド手稿 (1975年)

  • 作者: レオナルド・ダ・ヴィンチ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1975
  • メディア: -



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