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『年表でわかる現代の社会と宗教: 特別座談会 上田紀行・池上彰・弓山達也・中島岳志 』 平凡社 [宗教]


年表でわかる現代の社会と宗教: 特別座談会 上田紀行・池上彰・弓山達也・中島岳志

年表でわかる現代の社会と宗教: 特別座談会 上田紀行・池上彰・弓山達也・中島岳志

  • 作者: 上田 紀行
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2018/01/19
  • メディア: 単行本


阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件の起きた1995年以降の社会が見える

〈現代の社会と宗教の動きがわかる 年表 1995~2017〉は、P32~P173があてられ、4段組みのページは、上2段は「海外ニュース」、下2段は「国内ニュース」と分けられて、月ごとに出来事が示されていく。重要な出来事は太文字で表記される。

ちなみに、掲載されている最新の出来事(太字表記)としては、2017年9月〈25日 オウム真理教(現アレフ)や分派した「ひかりの輪」が、団体規制法に基づく観察処分を更新した2015年の公安審の処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁は、ひかりの輪の更新決定を違法とし、観察処分を取り消した。一方、アレフについて処分は適法とした。〉である。

巻頭の特別座談会は『1990年以降の激動する社会と宗教を振り返る』と題され、〈2017年8月16日に東京工業大学での公開シンポジウム、同年9月13日に行った非公開の座談会をもとに再構成〉したもの。記事リード部には〈世界的にグローバリズムが進行するなかで、貧困と格差社会が広がっています。それとともに、宗教の力、影響力が大きなものとなってきました。1990年代以降に起きた宗教とかかわる事件、ニュース、現象を振り返るなかから、現代の社会のかかえる問題点を明らかにし、その解決策を考えていきます〉とある。

シンポジウム内容は、まず本年表で取り扱われる1995年に焦点があてられ、その見出しとして立てられているのは〈地下鉄サリン事件、戦後50年・・・1995年とはいったい何だったのか?〉。以下、〈グローバリズムのなかでの「生きづらさ」と自爆テロ〉〈スピリチュアルブームの盛衰と、宗教のもつ力への関心〉〈「支え」「自由」「救い」が、現在どのようになっているのか〉〈「生きづらさ」のなかでの生きがい、人生の意味をつくりだすこと〉〈ダライ・ラマの言葉。「良き種をまいていけば、必ずや花を咲かせる」〉〈1980年代後半、オウム真理教の誕生とニューエイジの一般化〉〈この20年間の教団の停滞と、一人一人の宗教者の力の高まり〉〈SGI(創価学会インターナショナル)の海外での信者の増加〉〈被災地で、本当の苦悩に触れた宗教者たちの目覚め〉〈これからのお寺は、檀家だけでは生きられない〉〈「死者と共に生きる」ことと、被災地での天皇の祈り〉と続く。P4からP30にまたがるもので、たいへん充実した内容である。

その他に、「物故者一覧」と「索引」がついている。

2018年2月26日にレビュー

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