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目次 『正しい本の読み方』 橋爪大三郎著 講談社現代新書 [読書法・術]


正しい本の読み方 (講談社現代新書)

正しい本の読み方 (講談社現代新書)

  • 作者: 橋爪 大三郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/09/20
  • メディア: 新書



橋爪大三郎氏の著書をはじめて読んだ。氏のことは、氏の師との関係で認知してきた。小室直樹氏のゼミに出席していたという。ゼミの最中マンションの窓から放尿した師のことを、「こんな小室先生は嫌いだ」と言って立ち去ったと聞く。また、師の死に際して、ノーベル社会学賞とか法学賞とかがあったなら複数貰ってもおかしくない、と言ったのを聞いた。いずれにしろ、たいへんノーマルな学者先生なのだと思う。思うだけなので、本当のところは知らない。もしかすると、師いじょうにイジョーなところもあるのかもしれない。こちらはヘンジン大好きなので、その辺はいっこうに構わない。かっこよく言うと、多様性を受け入れる用意がある。それでも、勧められている「本の読み方」に、イジョーなところはない。たいへんノーマルである。では、ツマラナイかというと、そんなことはない。語り口は、たいへんやさしいが、内容は深い。(以下、目次)


はじめに
この本を手にとったあなたへ / 本を読むということ / 他人に関心を持つ / 読み、書く技術 / 自由に生きていくために / 前例のない出来事を考える / 知そのものが、目的になる

基礎編

第1章 なぜ本を読むのか
学ぶとは、生きること / 偶然は、自分の一部なのか / ジョンはジョンと呼ばれる / 人間はいつもできかけ / できかけで、完成形 / 人生のクオリティを高める / パターンから学ぶ / 不自由をつき詰める / 本を読まない人生 / なぜこだわるのか

第2章 どんな本を選べばよいのか
最初に読む本 / 教科書 / 学校のきまり / 理解してくれる誰か / 物語と参考書 / 大人との接点 / 教科書がなくなる / 本のネットワーク / 本から本ができる / 読むべき本 / 中学の幾何 / 幾何こそが学問のモデル / あまのじゃくを忘れない / クラシックスを読む / 入門書はすごい / においと評判 / 私の読書体験 / 自分なりの旅が始まる / 読むべき本のヒント / よい友人を見つける / 読書会があった / 読書会のマナー / ベストセラーは買いか

第3章 どのように本を読めばよいのか
すなおに読む / 感情と予断 / 読むとは、デッサンのようなもの / テキストの構造 / 書いてないこと / 論理・定義・前提 / テーゼと独断 / 導出と矛盾 / 頭のなかにファイルを作る / 著者の対話 / 著者のケンカ / 脳はそうできている / 主人公が頭のなかに住む / 人間的能力を高める / 夢と似ている / アクションを交える / カードは無駄 / 実例でみる / むずかしい本 / 実際に読んでみる / 本を読むポイント / 評論集は役に立つのか / 一日1ページでいい / 解釈の分岐 / 立場の違い

応用編

第4章 本から何を学べばよいのか
『理科系の作文技術』 / トピック・センテンス・メソッド / あるまじき行数調整 / 文章のプロになる / 本から、何を学ぶか / 思想には「構造」がある / 書評について / 著者の「意図」 / 思想の「背景」 / 『資本論』の読み方 / リカードとの対抗関係 / マルクスの一貫性 / 搾取と革命 / ヘーゲルの弁証法 / 弁証法の背景 / 歴史法則 / レヴィ=ストロースの構造 / ソシュールの発見 / 人間であることの証明 / 近代主義者と距離を取る / 構造主義と数学 / 視点の移動 / 局所 / 全域 / 作業は終わらない / ささくれと引っかかり / フーコーの誤訳 / 伝記を読む / 大著者100人 / ファッションに似ている? / 大著者の世界 / カントとヘーゲル / 宮台真司と東浩紀 / 大著者が行方不明

〈特別附録〉 必ず読むべき「大著者100人」リスト

第5章 どのように覚えればよいのか
本は覚えなくていいためにある / 本は、読むためにある / 表層と中身 / 本そのものが記憶 / 頭を大事に使う / 記憶ばかりの教育 / 記憶VS.思考 / 記憶の法則 / 正しい試験勉強 / 頭のなかの本棚 / 本のコーディネイト / とっておきの世界 / 複数の人間で読む / ゼミの効用 / レジュメのルール / 読書会のメリット

第6章 本はなんの役に立つか
ぶつ切りのカリキュラム / どこでつまずくか / つまずく子は見込みがある / 愚かな漢字教育 / 漢字はなるべく低学年に / 暗記を重視 / ぶ厚い教科書 / 文学は何の役に立つ? / 実生活を深める / 実生活を超える / 歴史は何の役に立つ? / 数学は何の役に立つ? / 自然科学は何の役に立つ? / 法律は何の役に立つ? / 哲学・思想は何の役に立つ? / 教養と意思決定 / 教養と人生

実践編

第7章 どのようにものごとを考えればよいのか
本を役立てる / 本は補助線 / 前提を明らかにする / 自分の前提はなにか / 理性と価値 / 価値と知恵 / 前提は見つけたもの勝ち / 前提が見つかる / 大事なことには根拠がない / エゴイストのAさん / 価値はネットワーク / モーセの十戒 / 将来世代への責任 / 選挙の仕組み / 非合理な選択肢 / 投票の逆理 / 世界の主人公になる

終章 情報が溢れる現代で、学ぶとはどういうことか
自分中心の世界 / 情報から価値を学ぶことはできない / ネットの中に未来はない / 情報よりも本 / プロが書く本 / 頭を公共のために使う

おわりに


秋の叙勲に思う:橋爪大三郎さんの言葉とからめて
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2010-11-02


日本教の社会学

日本教の社会学

  • 作者: 小室 直樹
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2016/11/25
  • メディア: 単行本




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