「抗加齢医学」の権威 / 「上級語彙力」講座(週刊新潮3月16日号) [日本語・国語学]
環虚洞の注目記事
p36-39 「抗加齢医学」の権威が推奨する「100歳」への道 老けないための「最強習慣」
*「抗加齢医学」の権威とは伊賀瀬道也 愛媛大学大学院抗加齢講座教授のこと
p40-43 特別対談「宮崎哲弥×齋藤孝」 人と差をつける「上級語彙力」講座
*しばらく前、某大学受験問題に「感想」が出題されたときいて仰天した。小論文を書けというならまだしも書き取り問題にである。当該記事にそれと似た話がでている。偏差値トップクラスの大学で、「植え込み」という語彙を知らないばかりに、だいぶややこしい説明をした学生がいたという。それも知らないのはひとりやふたりではないらしい。藤原正彦先生のいうように初等教育から「一に国語二に国語三、四がなくて五に算数はあとは十以下」 でいかないとどんどん状態は悪くなるにちがいない。・・などと若い世代の国語力、語彙力の低下を嘆いているが、かくいう当代の老人たちの前に幸田露伴や鴎外、漱石が出て来たなら、その語彙力に瞠目仰天することになる。あちらは漢籍をがんがん読み、漢文で日記をしたため漢詩を難なく詠じた人たちである。時代がちがうといえばそれまでのことではあるが、それにしても・・と思う。
教養としての上級語彙―知的人生のための500語―(新潮選書)
- 作者: 宮崎哲弥
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2022/11/24
- メディア: Kindle版