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脳が変わる考え方―もっと自由に生きる54のヒント 茂木 健一郎 [心理学]


脳が変わる考え方―もっと自由に生きる54のヒント

脳が変わる考え方―もっと自由に生きる54のヒント

  • 作者: 茂木 健一郎
  • 出版社/メーカー: PHPエディターズグループ
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: 単行本


勇気をもって「自由」への一歩を踏み出すよう助けられる

先の見えない混迷する不確かな時代に、勇気をもって一歩踏み出すよう背中を押してくれる本です。発行されて10年経過しますが、現在いよいよ価値のある本に思います。そのような本が絶版状態にあるというのは残念なことです。(もしかすると、タイトルを変えて文庫版になっていたいりするかもしれませんが・・)

書籍タイトルと内容が若干異なる感があります。ある個人の能力開発、パフォーマンスアップのために考え方の変化を求める内容かと思いましたが、そうしたチマチマしたものではありません。日本文化論であり、閉塞した日本社会の中から、真のグローバル化を図るための意識改革について語られます。個人として各自「独立自尊」を遂げるよう勧められます。

坂本龍馬の「脱藩」について語られ、日本の開国について語られます。日本の危機的状況は幕末に匹敵すると著者は認識しています。閉塞した日本を「脱藩」するよう促されます。スティーブ・ジョブズ、ビルゲイツらの、いわば規格外人生が語られます。アインシュタイン、ヴィトゲンシュタインの落ちこぼれぶりが語られます。ポアンカレ予想を証明したペレルマン、福沢諭吉の話もでます。そうした人びとの創造性、個性的な歩みが世界に大きな変化と富をもたらしたというわけです。ある意味、本書は「変人のススメ」でもあります。

茂木さんの講演を編集者がまとめたものに、加筆修正したものであるということです。読んでいて、同じ脳科学者の苫米地英人氏の著作を想起しました。日本人が洗脳されていることを指摘し、その奴隷状態からの解放を企てる著作を苫米地氏は多数ものしていますが、海外留学生活経験があり、母国日本と留学国(イギリス、アメリカ)とのチガイを否応なく経験した方は、同じように日本を見ざるをえないのであろうと感じました。

多くの逸話が興味深く語られ、心を動かされます。勇気をもって「自由」への一歩を踏み出すよう助けられます。

2020年3月11日にレビュー
(以下、当方未読)

脳科学は人格を変えられるか? (文春文庫)

脳科学は人格を変えられるか? (文春文庫)

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/08/04
  • メディア: 文庫



あなたの知らない脳──意識は傍観者である (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

あなたの知らない脳──意識は傍観者である (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/09/08
  • メディア: 文庫



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