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「新聞記者 司馬遼太郎(文春文庫)」産経新聞社 [文学・評論]


新聞記者 司馬遼太郎 (文春文庫)

新聞記者 司馬遼太郎 (文春文庫)

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/06/07
  • メディア: 文庫


司馬文学の「原郷」をさぐる本

新聞記者:福田定一が作家:司馬遼太郎に変貌していく過程をよく知ることができます。また、氏の理想としたかくあるべき人間(新聞記者)像を知ることもできます。それは、氏が自身に課していたものと言えましょう。氏の一生には凛とした風情がありましたが、本書を読んでナルホドと思いました。

以下は「あとがきにかえて 辺境の目」からの抜粋です。〈作家・司馬遼太郎が「記者の目」をもって小説を書いていたという見方は、わりと広く深く世間に浸透している。そして作家としての司馬遼太郎論は、汗牛充棟、世間におびただしくある。/ ところが不思議なというか、新聞記者の司馬像はほとんど描かれたことがない。司馬遼太郎が産経新聞文化部記者・福田定一だったことは知られているが、記者時代のことはあまり語られていないのである。/ 記者時代の司馬さんはどんな取材をし、どんな記事を書き、どんな酒を飲んでいたのか、それを知りたい。そのことが平成の新聞記者にとって何らかの指針になり、これから記者をめざす若者にとっていくらかでも手引きとなればうれしい。できることなら司馬文学の遥かな「原郷」をさぐる糸口になれば望外の喜びとする。/ そういう視点と動機ともくろみの下に生まれたのがこのドキュメントである〉。

2020年4月1日にレビュー

風塵抄 (中公文庫)

風塵抄 (中公文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1994/07/10
  • メディア: 文庫



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