勝ち残る!「腹力」トレーニング (講談社+α新書) [医学・健康]
実践に基づく内容で、具体的
むかしから、肚が据わった状態は好ましいものとされてきた。何事にも動じない揺るがぬ精神をもつことができたならと誰もが願ってきたことの証しだ。その点で、「丹田」は重要視されている。しかし、下腹部にあるといわれるものの臓器のようにレントゲンで撮影できるわけではない。そうではあっても、そこにアルものとされ、そこを鍛えることの大切さが説かれてきた。著者は、8000メートル峰に挑む登山家としての日ごとのトレーニングのなかで「腹力」を鍛える具体的方法を示す。それがアルとナイとで生き残れるかどうかが掛っている。著者自身の高度な技法が示されているが、一般人も参考になる。著者の経験、医学的知見も示される。日々の暮らしや会社勤めのなかで大雪崩にあうことはないが、それに等しい精神的ダメージを受けることはありうる。そういう時「腹力」のアル・ナシは、自身や家族におおきな影響を与える。よって、一読三読に値する。
目次
はじめに
第1章 「腹力」であなたの人生はもっと充実する
遭難者が食料や衣類を残す/ 「死の地帯」で命を救った「腹力」/ 標高7500mで指笛を/ 瞬時の「決断」がしやすくなる/ 「バランス」「機敏さ」「気づき」/ 人と関わることを恐れる/ 「腹力」と「夢」/ カラオケで腹力を感じる方法/ 下腹部に「帯」を締める理由/ 理想的な「毬のように張った下腹」
第2章 「腹力」を鍛える呼吸法
第3章 「腹力」を鍛える食生活
第4章 「腹力」を鍛える生活習慣
第5章 実践!「腹力」トレーニング
第6章 心の健康を保つ技術
おわりに
2019年12月27日にレビュー