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「知ってはいけない 医者の正体 (SB新書)」 平松 類著 [医学・健康]


知ってはいけない 医者の正体 (SB新書)

知ってはいけない 医者の正体 (SB新書)

  • 作者: 平松 類
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2019/08/06
  • メディア: 新書


医療現場の「現実」を知ることのできる、真っ当(まっとう)な本

書籍タイトルや帯の文言が、売りあげを伸ばそうという意図ミエミエで、いかにも売らんかなの業界暴露本に思え、警戒しつつ読み始めました。しかし、実際に読んでいくと、たいへんまっとう(真っ当)な内容です。タイトルや帯の文言は出版社・編集者に迫られて著者が許容したということなのでしょう。そう感じます。

「はじめに」と「おわりに」にも記されてあるように、著者の意図は「現実を知ることで医者と患者さんの溝を埋めること」です。本書には、医療業界・医者・病院の「現実」が記されています。「そういうことだったのか・・」と驚く内容もあるにはありますが、衝撃的なモノではありません。かえって、それら「現実」を知ることで、医者・病院と賢く上手につきあっていく術(すべ)を知ることができます。「なるほど、そういうことで医師とのあいだで誤解が生じるのだ」、「病院で、ああいう扱いを受けたのは、こういう理由があったのだ」とナットクさせられもします。「お医者さんはたいへんな商売だな」と思います。代わってやれるものなら代わってあげたいと思うほどです。

個人的には、著者自身や家族が重い病気になったらどうするのかについて記された八つの手順がたいへん参考になりました(p167)。一度売れると、変わりばえのしない類似本をつぎつぎと書く著者もいますが、本書の著者はどうなのでしょうか。評者は、はじめて著者の本に接しましたが、この本は医療現場の「現実」を知るうえで、お勧めしたく思います。

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